この連載の目次(全8回・完結)
- 01ワインの名前で迷子にならないために、まず5つの言葉だけ無料
- 02よく見る5ブランドは、ラベルのどこを見るかが違う無料会員
- 03レストランの歩き方読み放題
- 04値段の構造——800円と8万円の間に何があるのか読み放題
- 05スーパーの棚は読める読み放題
- 06泡の教養——シャンパンと、それ以外の線引き読み放題
- 07「当たり年」の話に乗るいまここ
- 08最終回——ワインの話に入る読み放題
第1回で名前の層を、第2回でよく見る5ブランドを渡した。もう、リストの大半は読める。それでも、ワインに詳しい人と飲むと、まだ一つだけ、意味の分からない一言が残っている——「これ、2015だから良い年だよ」。銘柄でも産地でもない、西暦の話。そこだけ、曖昧に頷いてやり過ごしてこなかっただろうか。
先に、あの西暦の正体を言ってしまう。ラベルに刷られた4桁の数字は、そのワインを造った年でも、売り出した年でもない。ブドウを摘んだ年——収穫年だ。この一年のことを、ワインの世界ではヴィンテージと呼ぶ。
そしてワインは、工場で同じ味に作れる工業製品ではなく、農産物だ。同じ畑の、同じ造り手のワインでも、日照に恵まれてブドウがよく熟した年と、雨や冷夏に苦しんだ年とでは、出来が変わる。だから、年ごとに味が振れる。ラベルの西暦は、品質を保証する番号ではない——その年の天候の、記録なのだ。
つまり、あの「2015だから良い」という一言は、ワインの善し悪しより先に、その年の天気の話をしている。原理は、これで全部だ。あとは——「良い年」とは具体的に何がどう良いのか、どの年を口に出せばいいのか、そして年を気にしなくていいワインはどれか。ここから先で渡す。
ここまでで、ヴィンテージとは収穫年、つまりその年の天候の記録だと分かりました。続きでは、「当たり年」の具体的な意味と、はずれ年を怖がらなくていい理由、そして年を気にしなくていいワインの見分け方までを渡します。
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なぜ「良い年」があるのか / 「はずれ年」は、まずい年ではない / 気にしなくていいワインの方が、多い / 会話での使い方
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