アルマーニの名前を、Tシャツとスニーカーで着られるライン。売り場は、身構えずに入れるところにある。
仕立ての会社が、Tシャツとデニムのほうへ降りてきた
立ち上がったのは1991年のニューヨークだ。仕立ての服で名を上げた会社が、Tシャツ、デニム、軽いアウターという別のカテゴリーへ手を伸ばした。
出発点はクラブだった。世界的にハウスやテクノが広がっていた時期で、初期の店はDJを呼び、CDを置き、音楽の担い手と組んだ。速くて手が届く都市の服、という位置づけで始まっている。ロゴのナットとボルトには「異なるものを結びつける」という意味が与えられた。
夜の街の服から、アルマーニの入口へ
2000年代に入ると、時計やサングラスやフレグランスへ品目が広がり、百貨店やモールの売り場にも並ぶようになる。クラブへ行く人のための服だった時期は、ここで終わった。買い物のついでに立ち寄って、そのまま一枚買える服へ変わっている。
いまアルマーニの中でこのラインが担っているのは、いちばん手に取りやすい入口という役割だ。スーツやジャケットの仕立てを楽しむのは上位のラインで、こちらはスウェットや軽いアウターで雰囲気を楽しむ。上下ではなく、担当が違う。
いまはどんな人が着るブランドか
ひと目でアルマーニだと分かる。その分かりやすさを、普段の格好のまま使える、というのがこのラインの持ち場だ。
合わせ方はそう難しくない。紺か黒のロゴTシャツに、細すぎないパンツとスニーカー。それだけで格好がつく。ロゴが胸の中央に大きく入るものと、左胸に小さく入るものがあり、同じ一枚でも、印の大きさで見え方がかなり変わる。
売り場は駅ビルや商業施設の中にあることが多い。細身の形もゆったりした形も並んでいる。
代表的な服
ロゴの入ったTシャツとスウェット——日本の売り場でいちばん見かける形。胸か背中に、大きめのA|Xが入る。
デニムと軽いアウター——立ち上げ当初から続いている品目。細身の形が中心だが、白を基調にしたゆったりした形も並ぶ。
時計とサングラス——服とは別の入口になる品目で、贈り物として先に手に取られることもある。
近いブランドとの違い
同じ「胸のロゴ一つで雰囲気が出るTシャツ」という点ではStüssyと並ぶ。ただし出る方向が逆だ。A|Xは都会的でスポーティーな、きれいめの側。Stüssyはラフなストリートの側。同じロゴ一つでも、寄せる先が違う。