山の装備として名を上げ、そのまま街の定番になった。いまは山の売り場にも、ファッションの売り場にも置かれている。
登山用品店として始まった
1966年、サンフランシスコ。若い登山家が開いた小さな登山用品店が出発点だ。当初はほかの会社の道具を売る店で、地元の登山家が立ち寄る場所でもあった。
自社で作り始めるのは、そのあとになる。1969年には、フレームを内側に入れたバックパックを出している。
名前は、山のいちばん厳しい面を指す。北半球では北向きの面に日が当たりにくく、雪と氷が残る。三本の弧のロゴのほうは、ヨセミテのハーフドームをかたどったものだ。
遠征の装備から、街の服へ
1970年代から80年代にかけて、テント、寝袋、アウターと自社製品が増えていく。1985年のマウンテンジャケット、1992年のヌプシは、いまも続く型だ。極地や高所の遠征で使われたことが、このブランドの名を広げた。
日本へ入ったのは1978年。1990年代の後半からは日本での企画が進み、2000年代の前半には、都市で着るための専用のレーベルも立った。

いまはどんな人が着るブランドか
若い層には、四角くて大きい通学リュックと、冬のダウンから入る人が多い。ヌプシやバルトロは、もとは遠征のために作られた形が、そのまま街着になったものだ。色は黒が多い。
大人は、通勤の鞄、家族での外出、週末のキャンプ、そして実際の登山まで、同じブランドで通す。
アウトドア用品としての信頼感を、街でも外遊びでも使いたい人に選ばれている。

代表的な服
ヌプシ——1992年のダウンジャケット。名前は、エベレストの近くにある峰から取られている。
マウンテンジャケット——1985年に出た、雨と風を防ぐ型。
パープルレーベル——日本限定の企画線。山で使う生地を、街の服の形で仕立てている。