大人男子の趣味教養OTONA DANSHI NO SHUMI-KYOYO

WATCH時計ブランド図鑑SEIKO

SEIKO——実用品から機械式まで、幅広い入口を持つ国産時計

日本の実用時計として始まり、クォーツを含む身近な時計を長く支えてきた。いまは機械式、スポーツ用、伝統的な意匠まで、手頃な型から上位の型までを一つのブランドの中に持っている。

数千円の一本と、数十万円の一本が、同じ名前で並んでいる。この幅がこのブランドの正体だ。

ORIGIN

国産の時計を、自分たちで作る

1881年、東京で時計の販売と修理を始めた店が出発点にある。ほどなく自分たちで作る側へ移り、掛時計、懐中時計、そして腕時計へと進んだ。

輸入品を売る側から、作る側へ回った。だから初期のこのブランドには、追いかける相手が常にいた。スイスの時計である。

その関係が入れ替わったのが1969年だ。世界で最初に市販されたクォーツ腕時計が、この会社から出た。

金色のケースと銀色の文字盤を持つ1969年のクオーツ アストロン。透明な展示台に載っている博物館の収蔵品写真

クオーツ アストロンセイコー1969年ドイツ時計博物館

Photo: Wikimedia Commons — Seiko Astron.jpg / CC BY-SA 4.0世界で最初に市販されたクォーツ腕時計。博物館の収蔵品を原比率で表示している。

SHIFT

身近な時計から、幅の広いブランドへ

クォーツ時計が普及し、腕時計が身近な実用品になった。このブランドはその流れを作った側にいて、日本の身近な実用時計という位置を長く占めてきた。

一方で、機械式をやめてはいない。潜水用の時計、伝統的な意匠を取り入れた文字盤の時計、上位の仕上げを持つ時計。実用品から趣味の時計まで、一つのブランドの中に幅があるのが現在の姿だ。

なお、グランドセイコーは2017年に独立したブランドになった。名前は似ているが、いまは別のブランドとして扱われる。

白い文字盤とチタンのブレスレットを持つセイコーの腕時計。文字盤の下に電波受信局を示す記号が並ぶ。木のテーブルの上

セイコー セレクション SBTM323セイコー2020年代個人蔵

Photo: Wikimedia Commons — SEIKO Watch SBTM323.jpg / CC BY 4.0電波を受けて時刻を合わせ、光で充電する系統。

NOW

いまはどんな人が着けるブランドか

年代を問わず、仕事や日常で堅実に使える国産時計を求める人に選ばれている。

加えて、日本の機械式やスポーツ時計に興味を持つ人にも選ばれている。手頃な価格の機械式もそろっていて、潜水用の型は私服に合わせられる。

黒い文字盤の潜水用腕時計を左手首に着けた状態。白いシャツの袖口が見える。顔は写っていない

セイコー プロスペックス SPB143J1セイコー2020年代個人蔵

Photo: Wikimedia Commons — Seiko Prospex SPB143J1.png / CC BY-SA 4.0潜水を想定した系統。着用者の顔は写っていない。

MODELS

代表的なモデル

セイコー5——手頃な価格から選べる機械式の系統。日付と曜日の窓を持つ型がそろっている。

プロスペックス——潜水や登山を想定した系統。厚みがあり、回転する縁が付く。文字盤は読みやすさに振ってある。

プレザージュ——文字盤に伝統的な意匠を取り入れた系統。機械式で、文字盤の仕上げに手をかけている。