大人男子の趣味教養OTONA DANSHI NO SHUMI-KYOYO

FASHION — ファッション・ブランド図鑑 — Polo Ralph Lauren

Polo Ralph Lauren——アメリカの理想の暮らしごと、見せてきた

1967年、ラルフ・ローレンがネクタイから始めた。米国東部の学生文化と英国的な上品さを取り込み、服だけでなく、その背景にある暮らしごと見せてきたブランド。

ポロシャツ、オックスフォードのシャツ、チノ。アメリカの王道と呼ばれてきた形を、少し上品な側で楽しむためのブランド。

ORIGIN

ネクタイから始まっている

1967年、ニューヨークでラルフ・ローレンが自分のネクタイを売り出したのが起点だ。

名前に選んだのは「Polo」。馬上競技の名で、伝統、社交、上流の余暇を連想させる。その連想を、そのままブランドの名前にした。芝生、クラブハウス、休暇。服は、そこへ入るための一部として置かれている。

ポロ ラルフ ローレンのツイードのスポーツコート一着。ハンガーに掛かっている
ツイードのスポーツコート。米国東部の学生の装いと英国上流の様式を混ぜたものとして提示されたPhoto: Robert Sheie / Wikimedia Commons / CC BY 2.0(リサイズ)
SHIFT

学生文化と英国の様式を取り込み、外へも広がった

やがて扱いは服全般へ広がる。米国東部の大学で着られていた装いと、英国の様式。この二つを取り込んで、アメリカらしい理想の暮らしを丸ごと見せるブランドになった。広告に服だけでなく、家や庭や家族まで写したのも、その考え方から来ている。

1980年に『オフィシャル・プレッピー・ハンドブック』が出て呼び名が広まった頃には、この装いの代表として知られていた。

一方で、別の場所にも取り込まれる。1980年代の終わり、ブルックリンの若者たちがこのブランドだけを着る集団を作り、1990年代にはヒップホップの映像にも載った。日本へは1970年代に百貨店を通じて入り、1980年代の終わりからは若者の格好の中にも入っていった。

トルソーに着せた大きめの半袖シャツ。ゴルフの道具、帽子、競技者の絵と文字が一面に刷り込まれている
1990年代の総柄シャツ。ゴルフの道具と競技者の絵が一面に刷ってある。上品な定番とは別の顔だPhoto: Menswear Market / Wikimedia Commons / CC BY 2.0(リサイズ)
NOW

いまはどんな人が着るブランドか

若い層は、古着から入ることが多い。90年代のスポーツライン、ラガーシャツ、スタジャン。大きめをゆったり着る。プレッピーと呼ばれてきた形を、当時の空気ごと楽しむ側だ。

一方、大人が選ぶのは、白やサックスブルーのオックスフォードシャツ、チノ、紺のブレザー。カジュアルなのに、きれいに見える。落ち着いたアメリカンカジュアルとして着ている。

どちらの側も、選んでいるのはアメリカの王道と呼ばれてきた形だ。90年代の空気ごと着るか、いまのきれいめとして着るか、その違いになっている。

PIECES

代表的な服

ポロシャツ——1972年に多色展開で始まった型。胸の刺繍が、このブランドの記号になっている。

オックスフォードのボタンダウンシャツ——襟の先をボタンで留めるシャツ。

紺のブレザー——金色のボタンが付く。プレッピーの代表として並べられる一着。