大人男子の趣味教養OTONA DANSHI NO SHUMI-KYOYO

FASHION — ファッション・ブランド図鑑 — Nike

Nike——バスケットとストリートを背景に持つ

日本のメーカーの靴を輸入して売るところから始まった。バスケットボール、ヒップホップ、スケートが重なるところで、街での履かれ方が育っている。

バスケットボール、ヒップホップ、スケート。この三つが重なるところで、街での履かれ方が育ってきたブランド。

ORIGIN

日本の靴を輸入して売るところから始まった

1964年、陸上のコーチのビル・バウワーマンと、教え子のフィル・ナイトが、ブルーリボンスポーツという会社を始めた。最初の仕事は日本のメーカーのランニングシューズを輸入して売ることで、車のトランクから競技会で売っていた。1971年、自社の靴にNikeの名を使い始める。

出発点は走ることであり、しかも他社の靴を売ることだった。

白いレザーのナイキ エアフォース1を斜め上から。厚いソールと側面の曲線のマークが見える
エアフォース1。甲の部分に穴が並び、側面の曲線のマークは縫い付けてあるPhoto: Xanor / Wikimedia Commons / CC0 1.0(リサイズ)
SHIFT

バスケットから、音楽とスケートへ

街の側へ出たのは1980年代のバスケットボール経由だ。マイケル・ジョーダンと契約し、その名を冠した一足を出す。会社は当時の広告で「リーグが禁止した靴」という物語を前に出した。

同じ時期、ニューヨークでは白いエアフォース1がヒップホップの現場で履かれるようになる。もう一方では、大学バスケット用に作られたダンクが1990年代に競技から外れて安売り店へ流れ、それをスケーターが拾った。

競技用として作られた靴が、音楽とスケートの現場でそれぞれ別に選ばれていった。いま街で見かける履かれ方は、この重なりの上にある。

NOW

いまはどんな人が履くブランドか

若い層は、バスケットボール、ヒップホップ、スケート——この三つを背景に持つ靴を、存在感のある足元として楽しんでいる。革の面が広く、側面の曲線のマークも大きい。

大人には、エアマックスやエアジョーダンに若い頃から親しんできた人がいる。自分が十代だった頃に街で見ていた形が、いま復刻で戻ってきている。

このブランドでは、ブランド名と同じくらい、モデル名が重視される。どのシリーズの、どの配色か。そこまで含めて選ばれている。

普段履きにする人に加えて、限定モデルを集める人もいる。

赤・白・黒で切り替えたハイカットのバスケットボールシューズ。側面に黒い曲線のマーク、足首の外側に翼のついた球のマーク
エアジョーダン1。1980年代のバスケットボールシューズで、いまも同じ配色が復刻されているPhoto: Osyffar / Wikimedia Commons / CC0(リサイズ)
PIECES

代表的なモデル

エアフォース1——1982年のバスケットボール用。厚い白革で、ニューヨークのヒップホップの現場で履かれた型。

エアマックス——ソールに空気の入った窓が見える型。厚みが外から分かる。

エアジョーダン1——マイケル・ジョーダンの名を冠した最初の型。当時の広告で「禁止された靴」の物語と結びつけられた。

ダンク——大学バスケット用として出て、競技から外れ、スケートへ移った型。底が薄くフラットで、色の組み合わせが多い。

NEIGHBOURS

近いブランドとの違い

よく並べられるのがadidasだ。どちらも競技用具から始まり、どちらも音楽の現場を通って街へ出ている。定番どうしを比べると違いがはっきりする。アディダスのスタンスミスは細身ですっきりしていて、三本線も穴で表されている。ナイキのエアフォース1は甲もソールもふくらみがあり、足元にボリュームが出る。