スーツやジャケットに合わせて、長く持てる一本を求める人に着けられている高級時計だ。
水と埃を、ケースの側で止める
1900年代の初めに創業し、早い時期から外側から入ってくるものを止めることに集中した会社である。
当時の腕時計は、水にも埃にも弱かった。この会社は、ケースを三方向からねじ込みで密閉する形を実用にする。その結果、腕時計は屋外へ持ち出せる道具になっていく。
時計を精密機械としてではなく、外で使う道具として作り直したところに、このブランドの出発点がある。

ロレックス オイスター
Photo: Wikimedia Commons — Rolex Oyster.jpg / CC BY 3.0 DE(密閉するケースを実用にした初期の一本。博物館資料を原比率で表示している。)
実用時計から、高級時計の象徴へ
潜水、探検、レース。それぞれの現場のために作られた型が、そのまま定番になっていく。
そこから先で起きたのは、形は変わらないまま、意味のほうが変わったということだ。現場の道具として生まれた時計が、世界的に広く知られた高級時計の象徴になった。
王冠の印と、潜水用や日付付きの型の形は、そのまま現在まで続いている。

時計店のウィンドウ
Photo: Wikimedia Commons — HK Central shop Rolex watch February 2023.jpg / CC BY-SA 4.0(正規の店ではなく、中古とヴィンテージを扱う店のウィンドウ。映り込む通行人は識別できない大きさ。)
いまはどんな人が着けるブランドか
30代以降で、スーツやジャケットに合わせて、広く知られた高級時計を長く持ちたい人に選ばれている。
日付の付いた三針は、休日の服にも回せる。三針のほかに潜水用の型やクロノグラフもあり、道具の形をしたまま高級時計としての存在感を持つ型で、スポーツ時計の形を求める人に選ばれている。
代表的なモデル
デイトジャスト——日付の付いた三針。1945年に出た型で、日付窓の上に拡大レンズが付き、縁に細かい溝を刻んだ型が定番になっている。
サブマリーナー——潜水用として1950年代に出た型。黒い文字盤に太い針と丸い目盛り、外周に目盛りの刻まれた回転する縁が付く。
デイトナ——レースの計測を想定したクロノグラフ。1960年代に出た型で、文字盤の中に小さな円が三つ並び、外周に速度を読む目盛りが刻まれている。