日本人で数少ない「欧州の主要タイトルを主力として獲った」男。フランクフルト時代、2021-22シーズンのヨーロッパリーグ制覇で準決勝の決勝点を挙げ、決勝ではPKも決めている(クラブ公式)。派手なドリブルや豪快なシュートではなく、受ける位置と体の向きとワンタッチのパスで試合を動かすタイプで、ハイライトには映りにくい。現在はイングランドのクリスタル・パレスでプレーする。
30秒で分かる選手
所属
クリスタル・パレス
イングランド・プレミアリーグのクラブ。公式の選手ページに背番号18で掲載(2026年8月1日確認)
ポジション
中盤
クラブとプレミアリーグ公式は Midfielder、JFAは MF/FW。W杯ではボランチとトップ下の両方で起用された
代表での歩み
W杯2026に出場
全4試合に先発。オランダ戦とチュニジア戦で得点が記録されている
強みの一言
受ける前に、決まっている
立ち位置と体の向きで、受けた瞬間の選択肢を先に作る
最初に見る場所
ボールが来る前の数秒
鎌田が首を振り、体の向きを変えている時間を見る
会話メモ
何が強いのか
起点になり、そのまま終点にも入る。 W杯2026チュニジア戦の4分。JFA公式の記述では、冨安の縦パスを「鎌田選手がフリック」して攻撃が始まり、ボールが味方3人を渡る間ずっと走り続け、最後は「ゴール前に走り込んだ鎌田選手が自らの股下を通る瞬間に左足のインサイドでボールの方向を変え」て決めた。始めた攻撃を、自分で終わらせている。
クロスの「怖い位置」へ、意図して入る。 本人はこの得点をこう説明している——「中村敬斗が縦に仕掛けてクロスをあげるイメージを持っていたので、(相手にとって怖いところに)しっかり入っていってボールに当てるような感じでした」。偶然そこにいたのではない。
攻守のどちらでも数が出る。 パレス公式は2025年9月度の月間最優秀選手を発表した際、3試合で「created five chances – and won 17 duels(5回のチャンスを作り、17回のデュエルに勝った)」と記した。ボールを持つ選手であると同時に、奪い返す側の数字も出る。
ここまでの歩み
パレス公式の紹介文によれば、鎌田は12歳でガンバ大阪に加入したが、「misfortune with injury saw him released just three years later(負傷の不運により、3年後に退団することになった)」。
そこから高校で「scoring more than a goal a game(1試合1点以上のペースで得点を重ねた)」とクラブは書いている。卒業後にサガン鳥栖でプロ入りし、下部リーグへの期限付き移籍で出場時間を積んだ。
フランクフルトでは2021-22シーズンのヨーロッパリーグ制覇に貢献し、クリスタル・パレスではFAカップ決勝にフル出場。クラブ史上初の欧州タイトルにも、決勝までに1得点3アシストで関わっている。司令塔からボランチ、トップ下へと、任される役割は広がり続けている。
次の試合で見るポイント
ボールが鎌田に届く前の数秒。首を振って、体の向きを変えているかどうかを見る。向きが変わっていれば、受けた瞬間にもう前を向ける。
サッカー好きの中で共有されている3つの前提
得点の記録と、実際のプレーが一致しないことがある。 W杯オランダ戦の89分の得点は、JFA公式の記述では小川のヘディングに鎌田がわずかに触れ、記録上は鎌田のゴールになったものである。
代表とクラブで、ポジションが違う。 W杯2026ではボランチとトップ下の両方で起用された。クラブでは中盤の中央が主戦場になる。
「目立たない」は、働いていないことではない。 組み立ての2つ前に関与するプレーは、得点にもアシストにも記録されない。
推すならここ
味方の得点シーンを、2つ前まで巻き戻して見る。そこに鎌田が映っている回数を数えると、この選手への評価が試合ごとにぶれなくなる。