半地下に暮らす家族が、裕福な家へ一人ずつ入り込んでいく。最初は計画がうまく進む家族コメディに見えるが、家の奥に隠されたものが見つかると、同じ場所が急に怖くなる。『パラサイト 半地下の家族』は、階級の差を説明ではなく、坂、階段、窓、匂いで見せる映画だ。
ひとことで言うと
仕事のないキム家の長男ギウが裕福なパク家の家庭教師になり、家族全員を別人のように紹介して雇わせるうちに、豪邸の秘密と二つの家族の差が露出していく物語。
「貧しい家族が金持ちをだます話」で終わらない。笑い、潜入劇、サスペンス、暴力が、一つの家の中で順番に入れ替わる。
まず3人
| 人物 | まず覚えること |
|---|---|
| キム・ギウ | 半地下に暮らすキム家の長男。友人の紹介でパク家の娘の家庭教師になり、家族が入り込む入口を作る |
| キム・ギテク | ギウの父。失業中だが、やがてパク家の運転手になる。二つの家族の距離を最も強く受ける人物 |
| パク・ドンイク | 高台の豪邸に暮らすパク家の父。礼儀と「一線」を重視し、キム家を雇う側にいる |
最初は、入口を作る息子、雇われる父、雇う側の父の三人だけ分かればよい。
ネタバレなしの始まり
キム家は、通りより低い半地下の部屋で暮らし、無料のWi-Fiを探し、ピザ箱を組み立てて日銭を得ている。大学生ではないギウは、留学する友人から裕福なパク家の家庭教師を引き継ぐ。
ギウは身分を偽り、妹ギジョンを美術教師として紹介する。続いてパク家の運転手と家政婦を追い出し、父ギテクと母チュンスクを別々の専門家のように見せて雇わせる。家族だと知られないまま、キム家全員が一つの豪邸で働き始める。
なぜ話題になったか
2019年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。第92回アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞を受賞し、英語以外の言語を中心とする作品として初めて作品賞を受賞した。
賞歴以上に強いのは、難しい階級の話を、家の構造と家族の行動で見せたことだ。説明を聞かなくても、誰が上にいて、誰が下へ降り、雨が誰にとって恵みで誰にとって災害かが画面で分かる。
面白いポイント3つ
1. コメディだと思っていると、別の映画へ変わる
家族が役割を作り、パク家へ入り込む前半はテンポのよい計画ものとして進む。ところが、ある人物が雨の夜に戻ってくると、豪邸の意味が変わる。
2. 階級を、上と下の移動で見せる
キム家は半地下、パク家は坂の上の家。人物は階段を上り下りし、豪雨の夜には高台から低い場所へ長く降り続ける。社会の位置が、そのまま身体の移動になる。
3. 誰か一人を、単純な悪役にしない
キム家は人をだまし、仕事を奪う。パク家は露骨な怪物ではないが、雇う側の距離を保つ。善人と悪人に分けるより、同じ家の中で立場が人をどう変えるかを見る映画になっている。
ここまでで、半地下に暮らすキム家が裕福なパク家へ入り込む始まり、笑いから緊張へ変わる作り、家の上下が階級を見せることが分かりました。続きでは、豪邸の意味が変わる後半の転換、重要な場面と結末までを整理します。
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物語の転換 / 結末 / 重要な場面を4つ / よく語られる論点
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