クリストファー・ノーラン監督の2014年の作品で、169分。宇宙が舞台になるのは途中からで、始まりは地球の農場である。
始まりは、宇宙ではなく農場と家族
序盤の舞台は地球で、農場である。
環境の悪化で作物が育たなくなり、砂嵐が繰り返し来る。学校では、宇宙開発が縮小された時代の教育が行われている。主人公クーパーは元パイロットだが、いまは農業をしている。
この地上の場面が長い。 宇宙船が出てくるまでに、農場、学校、家族の場面が続く。娘のマーフとの関係も、ここで積み上げられる。
宇宙へ出た側と、地球に残った側を並行して見せる
クーパーが宇宙へ出たあと、映画は二つの側を往復するようになる。
一方は宇宙船の中。もう一方は地球で、残されたマーフの側である。二つの場面が交互に映され、それぞれで時間が進む。
この往復が、この映画の後半の骨組みになる。
時間の進み方が変わることが、家族の年齢差に直結する
序盤で、一つの条件が提示される。重力の強い場所では、時間がゆっくり進む。
この設定は、物語の中で年齢の差として現れる。宇宙にいる側が短い時間しか過ごしていないあいだに、地球に残った側では何年も経っている。だから再会したとき、父と娘の年齢が近づいていたり、逆転したりする。
現実の物理学の理論に基づいた設定だが、劇中では、なぜそうなるのかの説明は最小限しか行われない。画面で示されるのは、待っていた側がどれだけ年を取ったかのほうである。
主要な人物
| 人物 | 立場 |
|---|---|
| クーパー | 主人公。元パイロットで、いまは農業をしている |
| マーフ | クーパーの娘。地球に残る |
| アメリア・ブランド | 同行する科学者 |
このほかに、ブランド教授や、先に送り出された探査隊の人物が関わってくる。
音が大きく、台詞と重なる場面がある
観る前に知っておいたほうがいいことを一つ。
この作品では、オルガンを使った音楽が大きく鳴る場面があり、台詞と重なる箇所がある。字幕つきで観られる環境なら、そのほうが台詞を追いやすい。
ノーラン監督は、音の設計について自分の考えを述べたことがある(監督記事)。
ここから先は、最初に降りる星で起きること、地球へ届く通信の場面、そして終盤に触れます。 未見で先を知りたくない場合は、ここで止めてください。
最初の星で、一時間が七年になる
宇宙へ出た一行が最初に降りるのは、水に覆われた星である。
この星は巨大な重力源の近くにあり、§03の条件がそのまま働く。この星での1時間が、外では約7年にあたる。
滞在は短時間の予定だった。ところが、想定外の事態で時間が延びる。船に戻ったとき、待っていた側にどれだけの時間が過ぎているか——この計算が、この場面の緊張を作っている。
地球からの通信が、まとめて届く
船へ戻った一行が受け取るのは、地球から送られていた通信の記録である。
そこには、待っていた側の何年ぶんかの言葉が入っている。送った側は、少しずつ年を取りながら送り続けていた。受け取る側は、それを短時間で連続して見ることになる。
同じ人物の顔が、続けて年を取っていく。 時間の進み方が違うという設定を、画面で最も直接に見せる場面がここにある。
終盤で扱われること
終盤、クーパーは強い重力源のさらに近くへ向かう。
そこで扱われるのは、時間を空間のように扱えるかという問題である。この部分は台詞による説明が少なく、映像で示される。
同時に画面で追えるのは、地球の側で何が起きていたのかである。序盤に置かれていたものが、ここで意味を持つ。