大人男子の趣味教養OTONA DANSHI NO SHUMI-KYOYO

FILM映画ブリーフィング『ミッドサマー』

『ミッドサマー』——白夜の村で、祭りが始まる

村の祭りは明るい光の中で進む。到着から儀式まで、そして観る前に知っておいたほうがいい描写について。

アリ・アスター監督の2019年の作品。ホラーに分類される。ただし、村へ着いてからの場面は明るい光の中で進む。舞台はスウェーデンの奥地で、季節は夏至。夜になっても暗くならない時間帯が続く。

DAYLIGHT

村の場面は、明るい光の中で進む

花が咲き、白い服を着た人々が笑顔で迎える。画面は明るく、映っているものが多い。

ただし、映画全体が明るいわけではない。冒頭のダニーの家族をめぐる場面は冬のアメリカで、雪と暗い室内が続く。村へ移動してから、光の質が変わる。

祭りの場面では、画面に映っているものが多い。花、衣装、料理、建物の装飾。そのどれが儀式の一部なのかは、進んでみないと分からない。

HOW THEY GET THERE

なぜ、その村へ行くことになるのか

主人公のダニーは、家族を突然失っている。

恋人のクリスチャンとは関係が冷えかけていたが、この出来事のあと、別れられないまま続いている。クリスチャンは友人たちとスウェーデンへ旅行する予定を立てていて、ダニーもそこへ同行することになる。

行き先は、友人の一人ペレの故郷である。劇中では、九十年に一度しか行われない祭りが開かれると説明される。祭りは九日間かけて進む。

THE PEOPLE

人物——四人

人物立場
ダニー主人公。家族を失ったばかり
クリスチャンダニーの恋人。関係は冷えている
ペレ村の出身。一行を招く
マーク/ジョシュ同行する友人。ジョシュは論文の題材として村に関心を持つ

村の側にも、儀式を取り仕切る人物や年長者が出てくる。

THE FESTIVAL

祭りが進むにつれて、内容が変わる

一行が到着し、儀式が始まり、進むにつれて内容が変わっていく。

食事と儀式が繰り返されるので、日が経っていることは分かる。ただし、九日間のすべてが順に映されるわけではない。場面が飛ぶところもある。

CONTENT

観る前に知っておいたほうがいい描写がある

この作品には、はっきりした描写がいくつか含まれる。

死体の描写、身体が損なわれる描写、性的な場面。 いずれも直接的に映される。年齢区分もそれに応じたものになっている。

苦手なものがある場合は、先に知っておいたほうがいい。明るい画面で映されるぶん、隠されずに見えることになる。

ここから先は、祭りの進行で起きること、村の側の考え方、そして終盤に触れます。 未見で先を知りたくない場合は、ここで止めてください。

THE RITUALS

儀式の中身が、少しずつ変わっていく

祭りの序盤は、食事と踊りが中心である。外から来た一行も参加できる。

日が進むにつれ、儀式の内容が変わる。村の側にとっては予定通りの進行だが、外から来た側にはそう見えない。説明されないまま、次のことが始まる。

一行のうち何人かが、途中でいなくなる。村の人々は理由を説明しない。残った者は、質問しても答えが返ってこない状態に置かれる。

THE COMMUNITY

村の側は、感情を全員で共有する

冒頭では、ダニーが泣き、クリスチャンが黙って抱いている。

村では、ダニーの声と身体の動きに合わせて、周囲の女性たちも一緒に声を上げ、身体を動かす。

二つの場面では、彼女の周りにいる人数と、周囲の人々の反応が違う。

THE END

終盤——選ぶのは、ダニーである

映画の終盤、村は大きな儀式を行う。そこで一つの選択がダニーに委ねられる。

最後に映されるのは、ダニーの顔である。表情が変わっていくところで、映画が終わる。台詞も、そのあとの場面もない。