フォレスターの窓の縁は低く、柱は細い。運転席から見えない場所を減らすためである。スバルの安全は、ぶつからない装置の手前、この視界から始まる。
雪道に強く、よく見える
スバルの得意は、雪道や未舗装路での安定と、運転席からの視界である。ピストンを左右に寝かせた背の低い平たいエンジンを、1966年から低い位置に積んで重心を下げてきた。1972年にはこの背の低いエンジンに四輪駆動を組み合わせ、以来、安定した走りに力を入れてきた。
前身は航空機の会社で、乗用車は1958年の軽自動車スバル360から始まった。安全については、ぶつからない装置やぶつかったときの守りの手前に「0次安全」を置く。運転席から周りが見えること、長く運転しても疲れないことである。ボンネットの端と柱の付け根を下げ、ミラーを小さくして死角を減らす。二つのカメラで前を見る運転支援のアイサイトも2008年から続き、新しい車で誰も死なせないことを目標に掲げる。

日本ではレガシィの名を持つ車が2025年に販売を終え、いまの中心はSUVである。電気だけで走るSUVのソルテラとトレイルシーカーもある。
厚みのある箱と、変わり始めた顔
SUVとワゴンの姿は角を落とした厚みのある箱で、フェンダーが張り出し、タイヤが四隅にある。スバルは安心を形で表すと言い、包み込むような面、途切れない線、塊の強さの三つを挙げる。四輪で踏ん張っているように見える姿は、そこから来ている。
前面は長く、六角形のグリルとコの字の形のランプで揃えてきた。2025年の6代目フォレスターは、量感と頑丈さを主題にしてグリルとランプをつなげ、その型を崩し始めた。クロストレックやレヴォーグは、六角形のグリルと鋭いランプの顔をまだ持っている。

フォレスターから、WRX S4まで
フォレスター——1997年から続く中核のSUV。2025年の6代目は、平たいエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドを新しく載せた。量感と頑丈さを主題にした厚みのある車体と大きな窓を持ち、家族で使う大きさである。
クロストレック——小型車のインプレッサの車高を上げた小さなSUV。地面からの高さを取って未舗装路にも入り、街でも取り回しがよい。燃費と力強い走りを両立するハイブリッドの型もある。
レヴォーグ——日本向けに作られた走りのワゴン。2020年の現行型は、いまのスバルの造形の考え方を量産車で最初に採用した車で、立体的な六角形のグリルと張り出したフェンダーを持つ。荷室の大きさと運転の楽しさを両立させ、車高を少し上げたレイバックもある。
BRZ——低いクーペ。平たいエンジンを床近くに積み、後ろのタイヤだけを回す。四輪駆動を得意とする会社が同じエンジンで作った別の形の車で、重心の低さを走りの楽しさに使っている。トヨタのGR86と兄弟である。
インプレッサ——小型車の基本形。2023年の現行型は後ろの扉が持ち上がる5ドアだけになり、六角形のグリルの顔を持つ。街で使う車としてこの会社の入口にあたり、クロストレックの土台でもある。
WRX S4——速いセダン。ラリーで走ったWRXの系譜を継ぎ、ターボ付きの平たいエンジンで四輪を回す。太いフェンダーを持つ。
