大人男子の趣味教養OTONA DANSHI NO SHUMI-KYOYO

CARメーカー図鑑BMW

BMW——運転する人を主役にする、ドイツの会社

「駆けぬける歓び」を掲げるドイツの会社。運転する人を主役にしたセダンを中心に、数字で並ぶ車種と二つに割れたグリルで知られる。

3シリーズの運転席に座ると、計器と中央の操作部が運転する人のほうを向いている。BMWの車は、この席から作られている。

STRENGTH

運転する人が主役

BMWが力を入れるのは、運転する楽しさである。掲げる言葉は「駆けぬける歓び」で、車は運転する人を主役にして作られる。計器と中央の操作部を運転する人の側へ傾ける運転席の作りは1970年代から続き、電気で走る新しい世代でも、運転席のこの作りを続けている。

出発点は航空機のエンジンで、1916年に始まり、1923年にバイク、1928年に車へ来た。1961年に出した手頃な大きさのスポーティーなセダンが、経営の危機にあった会社を立て直し、現代的な高級車メーカーにした。その系譜が1975年の3シリーズになり、以来、運転して楽しいセダンがこの会社の中心にある。

初代BMW 3シリーズ(E21型)の320。丸型4灯ヘッドライトの赤いセダン
初代3シリーズ(1975年〜)。プラハの旧車のイベントで撮影Photo: Jiří Sedláček / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0リサイズ
MODELS

数字で並ぶ車と、X・i・M

車の揃え方は、数字が大きいほど車も大きい。後ろの扉が持ち上がる小型車の1シリーズから、セダンの3シリーズ、5シリーズ、7シリーズへと並び、SUVはXの字でX1からX7まで、電気で走る車はiの字、速い型はMの字が付く。

3シリーズ——1975年から続く中核のセダン。運転して楽しいセダンの基準になってきた車で、同じ骨格のワゴンもある。低く構えた車体に、二つに割れたグリルと四つ目のライトを持つ。

5シリーズ——3シリーズより一回り大きなセダン。長い距離を快適に走ることと運転の楽しさを両立させる車で、仕事で使う人に向けた落ち着いた姿をしている。

7シリーズ——旗艦のセダン。後ろの席の快適さも重んじる大型車で、電気で走るi7では、空気を入れる必要がないのでグリルを塞いでいる。

X5——大型のSUV。1999年にBMWが初めて出したSUVの名前で、車高を上げても運転の楽しさを残すことを売りにする。

iX3——2025年に始まった新しい世代の第一号。電気で走るSUVで、グリルを小さくして輪郭を光らせられるようにし、ヘッドライトと一つにつなげた顔をしている。

M3——3シリーズのエンジンと足回りを速く走るために作り直した型。グリルは縦に長い。

現行BMW 3シリーズ(G20型)を斜め前から。グレーのスポーツセダン
3シリーズ(7代目・2019年〜)。写真はセダン。同じ骨格でワゴンもあるPhoto: Alexander Migl / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0リサイズ・ナンバープレート部ぼかし
LOOK

二つに割れたグリルと、四つ目のライト

見た目の印は、前面の二つに割れたグリルである。1933年の303という車で初めて付いたときはエンジンに空気を送る穴で、BMWはそれを会社の印にした。1961年のセダンからは二つの穴を細く並べる形になり、1980年代まで続いた。いまは車種ごとに大きさと形を変え、M3では縦に長く、電気で走るi7では塞いでいる。

もう一つの印が、四つ目のヘッドライトである。丸い四つ目の時代から、いまは細い二つの目の中に光の線を四つ入れる形へ変わった。横から見ると、一番後ろの横窓の下の角が前へ向かって小さく切れ込んでいて、これも長く続けている形である。

2025年の新しい世代では、グリルを小さくして輪郭を光らせられるようにし、ヘッドライトと一つの塊にした。少ない線と大きな面で作られた、これまでより静かな顔である。

モーターショーに展示されたBMW iX3を斜め前から。白い電動SUV
iX3(2025年〜)。ミュンヘンのモーターショーで撮影Photo: Alexander Migl / Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0リサイズ