日本の最終ラインの頭脳。意外な事実を一つ——2019年にマンチェスター・シティと契約していた。アヤックス公式の紹介によれば、シティは彼をフローニンゲン、続いてシャルケへ期限付き移籍させ、2022年夏にボルシア・メンヘングラートバッハへ移っている。対人の強さに加え、最終ラインから攻撃の一歩目を作る縦パスが持ち味。現在はクラブ史上初の日本人選手としてアヤックスの最終ラインを担う。
30秒で分かる選手
所属
アヤックス
オランダ・エールディヴィジのクラブ。公式のトップチーム一覧に Verdediger(DF)・背番号4で掲載(2026年8月1日確認)
ポジション
センターバック
クラブ公式の区分は Verdediger。JFAの区分は DF
代表での歩み
W杯2026に出場
チュニジア戦とスウェーデン戦ではキャプテンマークを巻いた。2022年大会は決勝トーナメント初戦に出られなかった
強みの一言
奪って、すぐ前へ
奪った直後に、長短の縦パスで前線へ届ける
最初に見る場所
自陣でボールを持った瞬間
横の味方へ逃げるのか、縦に付けるのか
会話メモ
何が強いのか
奪って、すぐ前線へ付ける。 W杯2026チュニジア戦の2点目。JFA公式の記述では「相手のボールをカットした板倉選手が素早く前線にボールを送ると、受けた上田選手が相手との間合いを図りながら、ペナルティーエリア右から右足を一閃」。カットから得点まで、間に入った味方は1人だけである。
自陣からの1本で、試合を決める。 2022年W杯ドイツ戦の決勝点。JFA公式の記述では「自陣で得たFKを板倉選手が前線の浅野選手へロングフィード。浅野選手は素早くペナルティエリア右深くに切り込むと(中略)ゴールを決めました」。歴史的な逆転劇の最後の一手は、最終ラインから始まっている。
どのチームでも、最終ラインに入れる。 アヤックス公式の経歴によれば、シティ加入後にフローニンゲン、シャルケ、メンヘングラートバッハと渡り、守り方の違うチームでそれぞれ最終ラインを務めてきた。W杯2026ではキャプテンマークも巻いている。
ここまでの歩み
2022年W杯。板倉はドイツ戦とスペイン戦に先発したが、決勝トーナメント初戦のクロアチア戦には出られなかった。JFA公式は「累積警告による出場停止の板倉滉選手(ボルシアMG)を含めて、先発メンバー3人を変更して」と書いている。
その試合の後、本人はJFA公式でこう話した——「最後にピッチに立てず、終わった瞬間は悔しかったですけど、もう4年後へ向けて『やってやる』と気持ちは切り替わりました」「4年後に絶対に帰ってきて、この壁をぶち破りたいです」。
そして4年後。板倉はクラブ史上初の日本人選手としてアヤックスの背番号4を背負い、W杯2026では先発に戻った。チュニジア戦とスウェーデン戦では、キャプテンマークも巻いている。
次の試合で見るポイント
板倉が自陣でボールを持った瞬間。横の味方へ逃げるか、縦に付けるか。縦を選んだ回数を数えると、この選手の価値がそのまま見える。
サッカー好きの中で共有されている3つの前提
現代のセンターバックは、守る仕事だけではない。 奪った後の1本目のパスも、評価の対象になる。
移籍歴の多さは、評価の低さではない。 期限付き移籍を重ねながら、出場時間で定位置を掴んできた経歴である。
出場停止は、実力の評価ではない。 累積警告は、起用のされ方や対戦相手にも左右される。
推すならここ
板倉が縦パスを1本入れた直後の3秒を見る。相手の最終ラインが下がるか、味方が前を向けるか。ここで景色が変わる回数が、この選手の働きそのものになる。